Project:Kroneと橘ありす
新しいアイドルのカタチー
今回はProject:Krone(以下クローネ)について触れます。クローネはアニメ版アイドルマスターシンデレラガールズで、第20話から本格的に動いた美城常務が企画したプロジェクトです。
構成メンバーは、速水奏・塩見周子・宮本フレデリカ・鷺沢文香・大槻唯・橘ありす・アナスタシア・渋谷凛・神谷奈緒・北条加蓮の10人。特にクール8人キュート・パッションが各1人ずつと非常に偏っています。それはプロジェクトの性質上そうなってしまうのですが…
クローネはシンデレラプロジェクトとは対極の位置にあり、シンデレラプロジェクトはそれぞれのアイドルの「個性」を尊重し活動に活かしていくというものでした。「個性」を活かすというのは難しいところで、それぞれのユニットごとに全く方向性の違うプロデュースをしなければならなかったりします。つまり1つ1つのユニットにかかる労力が大きく、ユニットを形にするのに時間がかかる上に成功が確実ではない企画という風に考えることも出来ます。
わかりやすくするために極端な例を出しますが…上記のユニット2つのプロデュース方法が全く同じもので成果が出るとはとても思えません。ユニット内の人数も、年齢も違います。なのでそれぞれ違った対応もしなければなりません。
そしてシンデレラプロジェクトを含む既存の企画では成果が出るまでに時間がかかるとした美城常務は、346プロのブランドを確立させるため「かつてのトップアイドル達が持っていたようなスター性」をテーマとするクローネを企画します。シンデレラプロジェクトを含む他の企画は大衆との距離感の近い、親しみやすいアイドルが大勢いました。いわゆる○○キャラとかそういうものです。
(シンデレラプロジェクトはないが、親しみやすいファンとの距離がアイドルの例)
クローネではそういった親しみやすさは捨てて、346プロのイメージに合わせた神秘性や幻想的な遠く離れた世界を演出しています。クローネはシンデレラプロジェクトとは違い、「スター性」や「神秘性」「非日常」などある程度の方向性が最初から定まってます。それは衣装にも現れていて、シンデレラプロジェクトだと各ユニットに合わせた色とりどりの衣装、クローネだと黒を基調とした煌びやかな衣装という風にプロジェクトの違いがはっきりとしています。
ここまでつらつらと書きましたが、一番話したいのは2つのプロジェクトの特徴ではありません。話したいこと、それはProject:Kroneのメンバーがそれぞれどういった理由で選抜されたのかについてです。実は美城常務が企画し選抜まで行いましたが、具体的に何故そのアイドルを選んだのかまでは語られていないのです。上の方でクローネの方向性などについては紹介したので、基本的にはそれに沿っているのだとは思いますが…それでも疑問に思うところがいくつかあります。
メンバー内で1番疑問に感じているアイドルは橘ありすです。読んでくれている人の中にも個人的に違和感のあるアイドルがいたりするのではないでしょうか。僕の中で1番違和感のあるアイドルが橘ありすでした。
ただ実際に選抜されている以上は何か理由があるはずです。アイドルマスターは様々な設定で手を抜くことはない(はず)なのでなにか答えはあると考えています。
自分なりにどうして橘ありすがクローネに選抜されたのか、その理由を考えてみたので書き記したいと思います。正直なところ、どのような意図で選ばれたのか僕には全く分かりませんでした。憶測(妄想)を書くことになりますので、他の考えや意見がある人がいれば是非教えてください。本当にお願いします。いくつか考えましたが、その中でも特に「ありそうだな」と思ったものだけを挙げていきます。理由は大きく分けて2つです。
1.当時の総選挙の結果を参考にした
アニメが放送される前に行われた第3回シンデレラガール総選挙を参考にしたのではないかという考えです。
1位.渋谷凛
6位.鷺沢文香
10位.北条加蓮
11位.塩見周子
13位.神谷奈緒
18位.アナスタシア
26位.速水奏
37位.橘ありす
40位.宮本フレデリカ
49位.大槻唯
このように実際に人気投票でも50位以内に全員がランクインしています。よってクローネは現実でも人気を既に持っているアイドルを中心に、企画の趣旨に合った者を選抜していったのではないかという仮説です。ただこの仮説には大きな穴が一つあって、一ノ瀬志希や櫻井桃華などの選抜されていてもおかしくなさそうな(企画と合致しそうな)アイドルもランクインしています。よって、ある程度現実での人気を踏まえた上で別の理由が何かあるのかな、と考えました。
2.数年先を見据えた選抜
上の案よりもこの理由の方が当てはまるのではないかと思っています。他のアイドルと違い、もしかしたら橘ありすだけは数年越しでプロデュースする計画だったのではないかという考えです。
この説明をするためには一度クローネという単語の意味について触れる必要があります。クローネとはドイツの言葉で「王冠」のことです。つまりシンデレラプロジェクトのように成長していく姿、その過程を見せるのではなく、クローネは最初から完成された、完璧なアイドル像を見せるものとして捉えることができます。
他のアイドルは高校生や大学生であり、アイドルとして活躍するのに最も相応しい(?)時期です。ですが橘ありすはまだ小学生であり、Jr.アイドルという扱いをされることが多いのではないでしょうか。しかもJr.アイドルはカッコいいよりも可愛いイメージになってしまう上に、完璧よりも未熟だという印象を持つことになるのではないかと思います。しかし、橘ありすはその路線のまま順当に育っていけばクローネの一員として、346プロのブランドイメージに沿ったアイドルになるのではないでしょうか。
美城常務は成長した後に改めて橘ありすをクローネに引き入れるのではなく、最初からプロジェクトに組み込んで育成をし、確実にブランドイメージに沿ったアイドルに育てようとしたのではないかと考えました。要するにアイドルの英才教育みたいなものでしょうか。
以上この2つが橘ありすがクローネに選抜された理由なのではないかと個人的に考えたものになります。ただ実際のことは何も語られていないので妄想を書くことしか出来ません。
しかもProject:Kroneはアニメ内でしか出てきておらず、掘り下げも多くは無かったので設定でも不明な点が数多くあります。トライアドやアーニャのソロユニットの他にも、メンバーだけ確定しているがユニット名や曲が発表されていない所があり担当アイドルがクローネに在籍している場合、かなり長い期間生殺しの状態にされたまま放置されています。
そのため補完のためという訳ではありませんが、デレステなり番外編のコミックを作るなりをして欲しいと個人的には思っています。
では今回はここまでとして、最後に一言。
「本当にどっかでこの2つのユニット救済してくれ」
今回も稚拙な文でしたが読んでくださった方々ありがとうございました。クローネに関しては本当に情報量が少ないので、何か感想とか自分の意見がある人はtwitterでもコメントでも頂けると嬉しいです。